12. NIS でよくおこる問題とその解決方法

以下のような問題が多くのユーザから報告されています。

  1. バージョン 4.5.19 のライブラリは壊れており NIS は動作しません。

  2. ライブラリを 4.5.19 から 4.5.24 にアップグレードすると su コマンドが使えなくなります。 この場合は su コマンドを Slackware 1.2.0 から入手します。ついでに最新のライブラリも導入してしまうと良いでしょう。

  3. NIS サーバを再起動させた際、ypbind
        yp_match: clnt_call:
        RPC: Unable to receive; errno = Connection refused
    のようなメッセージを表示し、 NIS のデータベースに登録されている人がログインできなくなることがあります。 root でログインして ypbind を kill し、ypbind を起動しなおしてみて下さい。 ypbind 3.3 以降にアップデートしても解決できると思います。

  4. libc を 5.4.20 以上の版にアップグレードすると、 YP tools が動作しなくなります。 libc >= 5.4.21 および glibc 2.x には yp-tools 1.2 が必要です。 それ以前の版の libc には yp-clients 2.2 が必要です。 yp-tools 2.x ならすべてのライブラリで動作します。

  5. libc 5.4.21-5.4.35 の yp_maplist は壊れています。 yp-tools 1.x を用いるには 5.4.36 以降が必要です。 さもないと ypwhich などの YP プログラムは segfault してしまうはずです。

  6. libc5 と trad-NIS は shadow パスワードの NIS での配布をサポートしていません。 libc5 + NYS または glibc 2.x を用いる必要があります。

  7. ypcat shadow doesn't show the shadow map. This is correct, the name of the shadow map is shadow.byname, not shadow.

  8. Solaris は必ずしも特権ポートを用いません。従って Solaris のクライアントがある場合はパスワード mangling を用いては いけません。